昔のことはいい
背中に添えられていた指先はキスの間に背中の金具を外した 思わず反る私の動きに添うように肌に滑り込んだ手は、ブラウスの下ではだけた下着の隙間を縫う じかに触れられた突起は熱を帯び、ゆっくりと揉みしだく動きに、思わず小さなため息が漏れた。 「んん?・・・どうした?」 「ズルい」 「何が?」 「・・・もう結婚しました」 「だから、もうこういうことはしたくない?」 「・・・」 「状況が昔と今で何か変わる?僕は何も変わらないけど」 「・・・結婚式・・・来なかったし」 「結婚式!・・・だってあの時はたしか・・・学会だったから行けなかった。じゃあもし行ってたら、結婚式の前夜は、こんな風に、夜通し僕に抱かれに来てた?」 「もう!」 ・・・でも嘘。ホントは学会なんか無かった。来られなかったんじゃない、来なかった・・・と私は今でもそう思ってるけど 「昔のことはいい。今でいいでしょ」 そういって、その唇はまた私の首筋を這い開けた胸へと下りていく 結婚式、事務局長以外のこ
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