3月の約束
11月に逢った後。いつだったか、ふいに「次」の約束の話になった。 「3月・・・かな」 「3月か・・・」 半年や1年、下手をすれば3年、5年。声も聞かず言葉を綴ることもない、動かぬ水面を覗き込むような時間はもう遠く霞み「非日常」だった霞の向こうの人の一日がなんとなく見えてきて それが特別なことではなくなってきた 3か月、2カ月、4か月・・・そんな風に小刻みに刻まれるようになった逢瀬の時は、日常の色をつけはじめて 「するのが2カ月とか4か月とか空いたとしても、でもだんだんにそれが日常というか、仕方にも慣れたというかクセづいたというか・・・きらびやかな特別な行為が、いつの間にかの日常になったみたいな、必要以上にドキドキしすぎなくなったというか。そんな風に変わってきた感じがする」 「え?僕の抱き方が変わったように感じる?ってこと?僕は何も変えてないけど」 「・・・そう」 変えようとしなくても変わっていってるの・・と言いかけて止めた 冬が春になり、夏を迎え・・・そんな、いつのまにかの季節の移ろいのようにいやもう秋を迎え、冬が見えているのかもだけれど でも、変わらないようにしてくれているから、変わらずにいられるところもあり風に煽られくるく
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