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薬よりも

遠距離恋愛
雅治との時間はいつもわずかで そのわずかを、日常の出来事を色々話して埋めたくない。雅治に、そんなことの答えを求めてない ただわずかな、この時間の間ずっと 私を、その腕に抱いていてほしいまた、普通の顔をして日常に戻っていけるから   「もういい、頑張らなくていい、もっと周りに任せるの、全部抱えなくていいから」  雅治はそう言うと、私を腕に抱き、何度も何度も強く抱きしめた     昨夜の胸痛は夜中も続いた。静かな寝息の傍で、突き刺すような痛みに目が覚め、今朝も余波が残っていた発作を止める薬の影響と、どんよりした湿気は低振動の頭痛を連れてくる。けだるさに落ち窪んだ目をラメ入りの白いシャドーでごまかした 眼を開けるのに力がいる身体は行くなと言うのだろう  だけど    痛み止めよりも束の間を、雅治を欲していた       「ママ、今日はもう大丈夫?」 「大丈夫。終わったら急いで帰ってくる。今夜はおばあちゃんちに行きたいんでしょ、行く時間には帰るから」 「うん。それと・・・お土産、買ってきてね」 

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