待ってた
逢ったらこう言おうとか、逢ったらこうしようとか逢うまでは、いつも思うのに 逢えばいつも、全部消えてしまう 「どうして、私が判るの」 「僕は何も考えていないよ、いつも」 裸の胸と胸が合わさると、ただホッとする。纏わぬ腕が裸体の私を抱き、折れるほどの勢いでいざなっていく 大きな手は私を支え、横たえられた身体は雅治の思うままに、雅治の身体にくみしだかれていく 知っている重さと、知っている肌 昨日からの痛みが薄れていくような気がした 背中に手を回すと、汗がにじんでいる 「珍しい・・・」 「何が?」 「汗ばんでる、もう」 雅治の肌は上気し、額にはもう、汗の粒が光っている 「暑くない?今日は暑いよ。先にお風呂に入ろうと思ったのに、またベッドに僕を誘導するから」 「だって、ソファに座ったとたんにすぐに脱がせようとするから、じゃあベッドってなるんじゃない」 見合わせた目で責任をなすりつけ合い、笑みを噛み合う 「ねぇ・・・待ってた?私を」 「待ってた」 「傍にいない時も、私を思い出す?」 「もちろん、毎日思うよ」&nb
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