非日常が、日常へ②

私の中では「非日常ではなくなった日常」を失うかもしれない、怖さ。 でもそれを言葉にして雅治にぶつけようとは思えず 雅治にしてみれば、それは私の起きてもない「空想」に則った「仮想の恐怖」 仮想通貨よりも、断然リアリティは低い男性目線で言わば「本当にそれが起きてから考えたら?」ていう話 男女の争いの大半はこの噛み合わせの不備 相手に、自分の機嫌を取ってもらう恋はしない。寄りかかってはいても地に足はつけていたい。彼は別の人間。私の都合のいいように生きているわけじゃない。 それに気配が消え、数か月前の日常に戻ったとしても もう切れることは無い、だろうなと、思えるのも、この1か月の間の心境の変化 だから私が抱えている不安は、きっとただの「手元の淋しさ」なんだろうと 手元の淋しさはまた、それも立派な淋しさでそれなりに厄介ではあるんだけど 退院前日 「仕事に復帰したら、やっぱり電話はこの時間くらいかな」 「え?」 「だいたい話せそうな時間を連絡する、お昼がいちばんいいでしょ」 「忙しいでしょ?電話するような時間ある?」 「無い時も
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