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遠距離恋愛
サービスエリアから、車を出していた時だった  「ん?」  助手席の娘が、私のスマホを触っている   「ん??」  画面ロックが外れ、見えているのはLINEだった 緑色の見慣れた画面その指はスッと下に動いた開かれているのは、雅治とのやりとり画面 ザッ、と冷や水を浴びたような緊張感が身体を走った 「ちょっと待った!」  有無を言わさずに取り上げる  今朝のやり取りの上には、今度逢う約束の日程が記されていてさらに、その上には母ではない、女の私の醜態がある  あとから見るには気恥ずかしいやりとりや写真はすぐ削除している相手の名前もまた、特定される名前にはしていない 雅治のLINEは自宅では非表示ふいに娘が触る時の用心ですぐに表示されないようにしている  なのに  無理やり取り上げるそんなことを、あまりしたことがない 文字に落としていた目を、彼女はいぶかし気に私に向けた私の行動に、違和感を感じているそれを理解しながら、彼女の感じている違和感はどこにあるかを探ろうと思わずの言葉が出る  「勝手にLINEを開けないで」 「見たら開

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