雅治へ
遠距離恋愛
「今日のブログ、驚いたよ。あの日は、そんなに体調が悪かったの？」 いつもの時間の電話いつもの「もしもし」に続いた低い声には、驚きと心配と、どうして言わなかったかと言いたげな、かすかな怒りもこもっているように聞こえた「えっと・・・ちょっと、ね」隠したりごまかそうとしたわけではなく、「聞かなかったから」なんて開き直るわけでもない電話で、少し話したけれどなんとなく、でも雅治の声のトーンは変わらずちゃんと伝えておいたほうがいいかなと、その後で病名の入ったLINEを送った。抱えている病、ひとつ、はもう以前から伝えてる。それは指定難病ではあるけれど私の場合は進行が今のところゆっくり。数ヶ月に一度の診察でフォローしてる。それにもうひとつの心疾患、これの患い始めは30代半ばだったか。いまは、ニトロのスプレーを持ち歩いてる電話でも、うまく伝えられなくてあのね今のバタバタした生活のなかで自分の命を、粗末に考えているわけじゃないだけど、私はあんまり長く生きていたくない。数年後に来るであろう透析も拒否したいと思います。私の生きる時間は、私が大事に思う守りたい人たちが、日々を安寧に生きるために使い果たせればいい、そのために、走れるだけ走る、短距離走の生き方でいいと思っています。苦しいと思うことはあるけれど。きらびやかな宝石や、豪華な旅行や、びっくりするような高級食材を堪能する、そこに欠片の価値も喜
コメント