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遠距離恋愛
もうすぐに乗ります 気をつけて  たった1行のLINEに、全部の気持ちを乗せる。日頃はめったに飛んでこないハートマーク、同じような気持ちの高揚を感じて、思わず笑みがこぼれた 午後の飛行機、少し陽が落ちた頃には逢える   「風があるから同じ温度の時でも体感は寒いと思う。僕はいつもマフラーを持っていくから」 そう言ってた 男性には珍しく、雅治は寒がりの類に入るジャケットの下には薄手のベストを着ていることが多くて、肌は火照りがなくさらりと冷たい だから、肌が溶け合う時最初から最後まで雅治とは温度差がない  今日の横浜方面には、雨の天気予報が出ていた。随分悩んで、折りたたみ傘と、今夜のための薄手のセーターをバッグに入れた。そして、ずっと一人であれば必要になるはずのないものも忍ばせる。・・・来週だったら、いらなかったんだけど。   電子書籍を読もうと思ったのに昔の色々が思い出されてちっとも進まない隣で眠り込んだ男性の、神経質そうな細い指が肘掛けから外れそうなのを見ながら 「ほら、手」 そう言って、スッと私の手を握ろうとする雅治の、いたずらっ子のような笑みを思い出したりしていた 都会の片隅、知り合いなんていない場所で

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