銃身の痙攣
「sana・・・」 恋人繋ぎの手に、力が入った 「も・・・もう・・・ダメだよ、もう・・・」 私は、静かな動きを止めない雅治は、私にされる時、ハードな力技を好まない私を攻める時は、ありとあらゆるリズムを使うのに 荒波の愛撫ではなくさざ波が次第に足を濡らし、潮位が増すような触れ方を好むような気がした 繋いだ手を解くと、雅治の手は空を掴む 「・・・今日は・・・大丈夫な日?」 「ん?」 「中でも・・・大丈夫な日?」 顔をあげ、雅治を見た 「・・・どうしようかな」 そう言って、そっと元に戻る大丈夫と言いきれ・・るには少し日数が足らない 焦らすわけじゃない 今、なのにその今に、なにかタイミングを合わせられない私がいた 欲しいのにためらうような外で出す、その選択肢もあるただ、力づくの勢いで突っ込んでくるようなその、しゃにむにの勢いを雅治もまた纏わず ためらいが、もう伝わっているような気もした いつぞやの横浜の夜の、小さなエレベーターの中でのように私から身体を預けるほどにアルコールを引っかけたら 「今夜はここにいて」と言うほ
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