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由子が訪ねてきたら

遠距離恋愛
時はまた、いつもと変わらぬ毎日に戻った 「そうそう、昨日久しぶりに由子と話したんです」 「懐かしいな、彼女は元気にしてる?」  由子は3つ下の後輩。同じゼミで同じように雅治に指導を受けた。彼女が4年生の時、同郷がゆえにゼミ教官だった雅治からの連絡で知り合い、卒業後も親しくしてる。 彼女も妻となり母となった 学生時代はもっと明るく元気だったのに。環境に対し、悩みながらもなんとか開き直ることのできた私と違い、彼女はもっと、なんというか・・・はかなげで。時々来るLINEの気配が、徐々に細くなってきつつあるのが気がかりだった ある日 「家庭と仕事、育児。3つを器用にはこなせないです。もう無理」 「じゃあ・・・例えばもう少し小さな職場に移るとか。そんな、仕事をいきなり手放さなくても」 「私にはやっぱりこの仕事は重いんです。それに小さな病院って部署全部の責任がかかって来るじゃないですか。知らない出来ない事ばっかり、頑張っても置いていかれて。今でも自信なんてこれっぽっちも持てない」 「・・・職場の誰と、いったい何の比較をしてるの?」 かつて私が投げかけられた言葉を由子にかけたこともあるでも結局、彼女は私が憧れつつも届かなかった大病院の席を辞し、軸足を家庭に移した。 ご

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