人を口に閉じ込める
片思い
フィクションです。 ******** 母親がとても信仰のあつい人だった。 宗教二世の立場で生まれて育ったほど過酷ではなかった。 それくらいはわかる。 ただ信仰二世として育った環境や価値観は大人になってもなかなか抜け出せないもの。 宗教二世として生まれたかたにわかるなんてことは決して言えないけれど ずっと昔から今もしんどい瞬間はある。 ******** お参りをすると「より」よくなる。 それなら意味はわかる。 けれど信仰強めの人はおそらくそうは言わない。 お参りをしないと悪いことが起こる。 それはちがうと思う。 なにもしなければなにも変わらないだけ。 なにもしなければなにも起こらないだけ。 本来ならばそうであるはずのことなのに。 ******** 子どものころから信仰強めの環境で育つと 大人になって自分がなにも信仰をしていないとしても引っかかってしまう。 たとえばそれは本当に些細なこと。 初詣に行かないとその年はよくないことが起こるのではないか。 お彼岸にお墓参りに行かなかったらよくないことが起こるのではないか。 厄年に厄払いに行っていないと悪い

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