★★嫌いになれたら★★

 フィクションです。  私の作ったお料理を誰も食べてはくれなかった。 誰かにただ「おいしい」と言って欲しくて作り始めたはずだったのに。 20年ほど誰にも食べてももらえないことで 好きだったお料理もだんだん苦しくなってくる。 ＊＊＊＊＊＊＊＊ 「こんなにおいしいもの　作れるのなら絶対に 　みんなに食べてもらった　ほうがいいよ！！」と がんがん勧めてくれた人も食べてくれたのははじめの数回くらいで 今となっては私がなぜ料理をしているのか 料理をし続けていることすら知らないかもしれない。 ＊＊＊＊＊＊＊＊ 料理を誰にも食べてもらえないのなら。 今の私にはもう「料理をするためのもの」を提供するしかないのだろうか。 食材調理器具 技術レシプ なんでもいい。どれでもいい。 私が「つくる」ことでその価値が下がるのなら 私はもう「つくる」ことはしない。 だからせめて食材や調理器具だけでも 無駄にならないように誰かの手に渡って欲しい。 ＊＊＊＊＊＊＊＊ 料理を嫌いになれないからこそずっとずっと苦しかった。  
Source: ★★片想い10年ロ

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