同意はできぬ
片思い
フィクションです。 ******** 「人間性を疑うよね」 職場で年上の女性が同僚のことをそう言った。 「疑ってしまう」と自分ゴトとして言ってくれればまだ良い。 「疑うよね」と同意を求められると困る。 悪口が苦手だ。耳鳴りがしてくる。 ******** 同僚のことなので共通の知人ではある。 それでも私はその人の人間性は疑っていない。 そんなことを思うほどその人のことよく知らない。 というかどんなことをされるとそこまで人のことを言えるのだろう。 私は人の人間性をとやかく言えるほど立派な人間ではない。 ましてや自分が特別なんとも思っていない人のことを 同意を求められる形で悪く言われたときの返事の言葉を持っていない。 ******** 学生のころから悪口への同意に困って失敗をして 自分が次のその対象になることが多くあった。 「私はその子に なにもされてないから 別になんとも思わない」 わざわざ言わなくてもいいそういう類いの返事をしては 私が引かれる空気になってしまうことがあった。 それでも私の中に答えと言えばそれくらいしかない。 それは大人になっても変わらない

コメント