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おにぎりの使い道

片思い
 フィクションです。  私の好きな人は自分がひとつしか おにぎりを持っていないときでも 困っている人に躊躇なくおにぎり渡せる人でした。 そういう人だから好きになったわけではないのだけれど。 ずっと見ていたらそういう人だと知る機会に遭遇した。 好きな人の影響で私も少しずつ誰かに おにぎりをわけられる人になりたいと考えられるようになった。 実際にわけられることもあったとは思う。 ただ私はそこまで覚悟もできていないし人間もできていない。 自分の分がひとつ確保できていて 家族や周りの大切な人もおにぎりを持っていて その上で自分がおにぎりをふたつ持っていたら ひとつは誰かに差し出せるといった程度。 自分がひとつしか持っていないのに 家族や大切な人の手にも余裕がないときに 別の誰かにおにぎりを「はい、どうぞ」とはできないと思う。 ******** 私の好きになった人は困っているのなら 誰にでもおにぎりを渡せる人だった。 そういう人には自然とおにぎりが集まってくる。 みたいだ。 たくさんおにぎりがあれば困っている人にどんどんおにぎりを渡していっても 

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片思い
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