遠距離恋愛

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おしゃべり④ 昔の話

どんなに苦しくて悲しくても日にち薬、という言葉がある時はいつの間にか過去になる。痛みも悲しみも、喜びもセピア色の写真になる「でも、10年以上経っても、奥さんには過去じゃなかったわけか」「・・・だと思う」「事務局長に怒られたんじゃない?奥さん...
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おしゃべり③ 昔の話

「もう・・・かまってちゃんじゃない」「そういうこと、今思えばそう」20代の頃は、勿論仕事もしていたけれど、お互いの恋にどっぷり浸かり、謳歌してた。泣きながら止めたり、この世の悲しみ全部しょった・・・そんな、まあまあに華やかな(主人公たちのル...
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おしゃべり② 昔の話

「えっ、事務局長、あの内縁の人と結婚したの!結婚しないって言ってたんじゃなかった?」「よく覚えてるわね、でもそう聞いた。前の奥さんがいた、その前からの関係だったらしいから」「えっ!待って、事務局長ってバツイチだったの!?」「そうよ、バツイチ...
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おしゃべり① 昔の話

「・・・でもよかった。退職後すぐに別から来てくれって話が来るなんて、今までの仕事の仕方が間違ってなかったってことよ」平日の休み。時間単位での予定満載のなかに確保した隙間時間を、親友の理恵とのランチにあてる仕事への目線は似てる。いや、仕事以外...
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移ろいのように

今、大学の試験期間中。人と同じで、科目との出会いも一期一会。落とし込めたパイが多いほど、視野が広がるはず。心理学、と一口に言っても様々で。今は日常に即した実践理論のほうがとっつきやすいなとか、やみくもに選んでいたのがセレクトできるようになる...
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ふたりの私

「・・・あのね、僕は人間だよ」「人間だったら、嫉妬もヤキモチも、妬み嫉み、どろどろした感情は持って当たり前でしょう、僕だって人間だ、だからそんな起伏はある。毎日色々と」「sanaの日常に、ヤキモチも嫉妬もある」私は、嫉妬はしないのヤキモチは...
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僕は人間

「雅治は・・・感情の起伏が・・無いんじゃないけど、あえて動かさないというか、動いてないように見せる」「うん?」「いつもそうなの?」「ええ?」「雅治は、嫉妬やヤキモチや、そんなどろどろした感情を持たないように見える、何に対しても・・・誰に、対...
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恋だけの恋人

「こんなことがあったの」と、電話で話し始める「ふうん」「・・・ねぇ。私はこの件でこう思ったんだけど。同じことが雅治に起こったら、どう思う、どう考える?」「うん?・・・うーん・・・」仕事の話。色気ないけど、仕事の話のほうが私は饒舌になる本当は...
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野の花のように

おはよう。今日は、12:05くらいから大丈夫はい、じゃその時間にLINEでは、このパターンが日々繰り返されるLINEのなかに、細かい伺いはあんまりなくて淡々と、用件のみ基本は、そう。お昼の、予定時刻くらいではい、いつでもそのメッセージが、既...
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・・・もし

「sana、もし・・」「何?」「・・・もし。急な天候不良とか、動かせない予定が急に・・」「ん?」「そうなったら、残念だけど中止せざるを得ないことになる、かもしれないけど」申し訳無いけど確認、みたいに言いにくそうに雅治は言った雅治は、思いつく...
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裏面の熱量

じゃ、僕があげた日程以外で、sanaの都合のいい日は?え?僕があげた日程が、雅治の都合がいい日でしょう?ぐっ、とギアが変わる気配がする抵抗してもその抵抗を押さえこまれ、そのうちに組みしだかれていき徐々にそれに酔いはじめるような一行のLINE...
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都合のいい日

「sanaのほうの色んな都合と合わせて、また日にちを教えて」「出来ない日・・・は、でも、逢いたくないでしょ?」「・・・・うーん・・・まあ、うん」なんとも、こういうところは素直で挙げられた日程は、見事にほとんど噛み合わず唯一残った動ける日は、...
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そういうこと

「僕が、その中継地まで出向けば。もう少し逢えてsanaも行き来の運転時間が短く・・・なるかなと」「電車だと乗り継ぎにかえって時間がかかるから車で行く」「・・・そんなに遠い訳じゃない」えっ・・・と?えーっと・・・・来る?こっちに向いて?展開に...
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この間の場所

「次は・・・いつになるでしようね」「うん、もう来年かな・・・4月の横浜?」「横浜かぁ・・・私、行けるかな」「すぐだよ、4月も」無理はしないふわっと着地するように逢う、そんな逢い方だった。ずっと「次はいつ?」聞きながら、言いながら次の約束をし...
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仲が悪かったんじゃなかったの

ある日。送られてきたのは、若い頃の写真「断捨離してたらでてきました」そんな一文が添えられて学生時代の同期と、距離を置いてる理由?めんどくさいから(苦笑)去年リグログの一件があって以降基本的にSNSの「いいね」はしない、LINEでいきなり来る...
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恋に生きて

「話したことがあったかな。大学の先輩の話。僕の知り合いと結婚して・・・そうだ、前に学会でその奥さんのほうには会ってるよ、覚えてない?」「ああ・・・たしか、御名刺を頂いて」「そうそう」「でもその時は旧姓でしたよ。てっきり独身かと」「ああ・・・...
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羨ましい

「僕は・・・それを聞いて少し羨ましいと思った。何も考えず、家族や他の人の混乱や迷惑も顧みず、ただ自分の心ひとつに従って恋に生きて死ぬ。これ以上思い残すことの無いドラマティックで、自由に、制約なくやりきった人生。そう思わない?僕は憧れるよ・・...
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ずいぶんな歳の差

「ねぇ・・・知ってる?」「知らない」「・・・もう」「ふふふ・・・何?」「・・・私たちはもういい歳で。それにずいぶんな歳の差があるってこと、ご存じでした?」「・・・ん?」また・・・何を考えているのsanaは、何を言いたい?そう言うかわりに雅治...
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逢いたいの?シタいの?

「ねぇ?」「何?」「聞いていい?」「うん?」「逢いたいの?それとも、シタいの?どっち?」「ええ?」「逢いたいとシタいは、どっちが多いの?」快楽が深まれば、怖くなる確かめずにはいられなくなるもうそんな、それだけのはずはないけどのめり込むように...
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ほどかれる快楽

「ああっ!待って・・・もうイヤ!」上から下から、外から中からの振動に耐えかねて、雅治の手から弾いたハンディマッサージ機はベッドの端に転がった「もうやめて・・・お願い、もう壊れる」「壊れていい。いいよ、もっと壊れて」「ダメ、もう今触らないで」...
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見せて

「・・・目が覚めたの?」徐々にしまる腕、脚には雅治の脚が巻きついてきていた。背後から抱かれ動きが制限されたなか、首だけで後ろを向くと、はまり込むように雅治の唇が下りてきたさっきまでの風情がウソのように私を包む息が続かなくなるまで唇を交わし、...
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本心

覗くと、まだ部屋は薄暗くて。私がバスルームに立った時と何も変わらない様子雅治は仰向けでまっすぐに寝ることが多いみたいだけど。でも今は、私がいた場所に手を伸ばしたような格好でこちらに傾いた側臥位になっているもしかして・・・探してた?・・そんな...
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寝乱れの景色

「もう・・・・・・」雅治から声が上がるまでに、数分かかっただろうか崩れ落ちるように、身体から力が抜けていて抱えられていた腕をずらして身体を離した。力なくぱたりと腕が戻る。横たわる雅治の腰あたりまで白いシーツを引き上げた精も根も尽き果てた。そ...
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青い炎

何を今さら、だけど学習は、切れ目なくの継続が大事。間違えたとこを細かく覚えていて何度も見て、似たような問題を繰り返し解けば、そのうち間違い問題の中に共通点や覚えきれていないポイントが見えてくるから問題のクセを覚え、自分を合わせていく繰り返し...
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待って

「んん・・・・・っっっ」恍惚の表情は、細く長い溜息を従えていた目を見開き、我に返るように私を見てパン・・・パンパン・・・音を立て動きはじめる今に飲み込まれて、性のままに走っているような身体の下の雅治の動きを両手で押さえた押し上げられるように...
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