フィクションです。 ******** お店まで歩く間気まずい空気にならないようにか おじさんは簡単に自己紹介を交えて自分からずっとお話をしていた。 Kさんという関西のかた。 私が選んだお店は 女性客のほうが多い食事メニューとスイーツメニューが豊富なカフェダイニング。 店内が暗くなくて席同士の距離があり個室にはなっていないお店。 土曜日でも早い時間なら入れるであろうお店。 思っていた通りすぐに入れた。 はじめましての人とごはんを食べることに抵抗があったので スイーツを頼んで少し飲み物を飲んで帰ろうと思っていた。 ******** 「今日はなにかお約束 あったのですか?」 聞くよね。そりゃ聞くよね。 もう二度と会うことはない相手だと思っていたしわざわざ嘘をつくような必要もないと思って。 誕生日に予定がキャンセルになってなんとなく帰らないでひとりでお茶していたと そのままのことをおじさんに話した。 そして言わなくてもいいのになぜかつい言ってしまった。 「私が生まれた年 今日と同じ土曜日 だったんです」 ****** フィクションです。
Source: ★★片想い10年
サクラ(10)
片思い
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