形式の似た感情（1）

 フィクションです。 ＊＊＊＊＊＊＊＊ 高校生だった。好きな人ができた。 彼はいわゆる「イケメン」 モテモテの人だった。 周りのお友だちはみんな口をそろえて「やめたほうがいい」と言っていた人。 それもそのはず。 これまたいわゆる「誰とでもする人」 ＊＊＊＊＊＊＊＊ 友だちの友だちという距離感で出会った彼。 はじめましての日はあまり会話もしなくて。 ただそれまでに聞いていた噂や情報は本当なんだろうかと疑問に感じたのも事実。 人から聞いた話はもちろん参考にはする。 それでも自分が感じたこと大切にしたかった。 この人は本当に周りの人たちが言うほど「やめたほうがいい」人なんだろうか。 私にはそうは思えなかった。 ＊＊＊＊＊＊＊＊ あまりにも評判の悪い話しか聞いていなくてそれが逆に興味や関心につながったのかもしれない。 高校生の私にとってビジュアルこそが最優先だったのかもしれなかった。 親しくなるのにそれほど時間はかからなかった。 私の通っていた高校の隣の駅に彼の自宅があり彼の家に遊びに行く距離感になっていった。 お友だちは真剣に心配して言ってくれた。 「ひとりで彼

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