離別
フィクションです。 ******** その日の朝いつも観ている運勢のところに 「恋人と離別」と書かれていた。 びくっとした。 その日は一日離別と別離とは どんな違いがあるのだろうと 思い出しては考えていた。 離別の心当たりのある相手にはその日は連絡をしないでおいた。 本当は連絡したい理由があった。 その日に会えないかと連絡をしていたから。 それに返事が来ることはなかった。 当日にもう一度連絡してみようと前日までは思っていた。 けれどその連絡がきっかけとなって 離別になる可能性があるのであれば 連絡はしないほうがいいように思えた。 ******** 連絡を待つことは本当はとても苦手で いつも答えを早く知りたいという気持ちを 抑えられないことで失敗をしてきた。 大人になるということは待てるようになるということなのだろうか。 待てるようにはなっていない。 待つことができるようになったわけではないから。 気持ちを抑えられないとどんなことになるかを経験したことで 少しずつその「最悪」を回避するために 耐えるようになったというだけなのだ
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