101(7)
フィクションです。 ******** お互いに名前も知らない関係。 だけど私は知っている。 息子さんとふたり暮らしの訳ありおばさま。 おしゃべりが好きでいつもごみ出しのときたくさん話をしてくれる。 世話焼きでおしゃべりだけれど そういうところがひとりの女の子の 寂しさをちゃんと埋められていたこと。 ******** おばさまのこと少し苦手だった。 私の母親になんとなく似ている気がしたから。 人のプライベートに入り込むような話を平気でしてしまう母。 またそれを勝手に別の人に話してしまう母。 頼まれてもいないのにやたらと声をかけて世話を焼いて干渉する。 そういう母のことがずっととても苦手だった。 ******** 101の彼女にとってはオカアサンが日本で いつもカクニンしてくれたことが 母親を亡くした寂しさ病気のつらさや生活への不安を 和らげてくれていたのかも。 私の母親ももしかしたら誰かのそういう存在に なれていることもあるのかもしれない。 そんな風に思えたのははじめての感覚だった。 ずっと苦手だった母親の特徴が 誰かにとって
コメント