柿の種はやめられない

お菓子の「柿の種」が好きな人は多いと思う。私も大好きで、依存症みたいになっている。好きになった理由は、子どもの頃にある。裕福とは言えなかった子ども時代、おやつも制限があり、食べたい物を好きに買って食べられる様になったのは高校生になってから。 来客の多い家で、夜にお客さんが来ると必ずビールとおつまみを母が出していた。お客さんが帰った後は、母が出した色んなお菓子やおつまみ、果物などが手を付けないまま残る事が多かった。もったいないから、食べなさいと私たちに母が食べさせてくれた。普段、思い切り食べられないので、嬉しかった。お客さんが来るとおいしいおやつが食べられるので、夜遅くても起きてお客さんが帰るのを待っていたほど。当時はそういう時代だったと言えばそうだが、自分の子どもにはそんな思いはさせたくないと思える様な可哀想な話ではある。当時の自分は、ただ嬉しいだけで全く可哀想では無かったのだが。残ったおやつの中にいつも柿の種があったのだ。他のお菓子や果物よりも、それが一番美味しかった。柿の種は、お客さんのお酒のつまみの一つで、私のおやつに母が買う事は絶対に無かった。なので、来客の時だけ食べられる特別な物だった。これまで何度も依存をやめようと試みたが失敗ばかり(笑)一時期、ポテトチップにもはまっていたが、健康の為にやめた。これは簡単にやめられた。子どもが、私の誕生日に(ギャグで)大量の柿
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