裏切られるのがこわい。もう人を好きになりたくない。でも。
あの時、もうこんな思いをするなら、恋なんてしたくないと思った。もう人を好きになりたくないって、思った。 心が切り刻まれるように、胸がいたかった。声にならない、悲鳴をあげていた。 誰からも助けてはもらえない、闇へ落ちてた。 泣いても泣いても涙は止まらなくて、進む目標もなくて、心のよりどころもない。 だって、目標も、よりどころもあなたそのものだったから。 いっしょにいることで、人生が進めていたから。 あなたがいることで、生きていたようなところがあったから。 でも、もしかしたら、そんな私の勝手な想いが、あなたの心の負担になっていたのかもしれないって、今なら思える。 あの別れの後、また誰かを好きになって、そしてまた、その恋が終わることがこわかった。 こわい。人を好きになるのがこわい。 嫌われるのがこわい。裏切られるのがこわい。否定されるのがこわい。 好きになった人が、他の誰かのところにいってしまうのがこわい。 つないでいた手を離されるのがこわくて仕方なかった。 だからもう恋なんてしたくない。 そう思っていた。 そんな時期が、ありました。 でも、でもね、そのこわさを越えて、真っ暗な闇の中を、がむしゃらだったかもしれないけど、必死に歩いていたら、また人を好きになりました。 こわさから逃げないで、自分を大
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