この間の場所

「次は・・・いつになるでしようね」 「うん、もう来年かな・・・4月の横浜?」 「横浜かぁ・・・私、行けるかな」 「すぐだよ、4月も」 無理はしないふわっと着地するように逢う、そんな逢い方 だった。ずっと 「次はいつ?」 聞きながら、言いながら次の約束をしないのがルールだった 電話もあって、LINEもあって声が聞ける、日常が見えてくる 逢いたい、をこれ以上持たない不相応に大きなダイヤのネックレスみたいになる でも 逢うまでの半年を、短いと感じられなくなってきてる雅治との時の過ぎ方が昔よりも早い。昔を取り戻すかのように倍速で時を重ね、1年に1度あればいいスパンが、2~3か月に1度に変わってきていて 「そうだsana。話は変わるけど」 「ん?」 「・・・あの」 電話口珍しく口ごもる 「なに?」 「・・・家から、この間僕と逢った場所まで。どれくらいかかる?」 「家から?この間の場所?中継地みたいにして逢った時の?」 「そう。・・・いや、職場からでもいい」 「職場?でも職場から
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