宝石よりも輝いてる

前に、応接間を自分の部屋に模様替えし、和室にベッドを置いて寝ている。最近、部屋に入ると、部屋のどこからか、「キュルッ」とか「リーリ」とか虫の声がする。部屋に足を入れた瞬間だけ、音がするので床のきしみ音かと思った。ゆっくり床を踏み直しても、音はしない。しばらくすると、「リーリー」と鳴き始める。どこにいるのか探すけどわからない。部屋に入るたびに、鳴くので、挨拶してくれてるみたい。いつも一緒に寝ていた天国の愛犬が虫になって来たのかななんて思ったりする。秋の虫の声が大好きで、癒されるので部屋の中にいても嫌では無い。虫の嫌いな人は、こおろぎでも鈴虫でも家の中にいるのは嫌だろうなあ。夏は毎年せみの抜け殻があちこちに…。季節の移り変わりに心は躍り、皆一生懸命生きてるんだなといじらしくなる。もうすぐ金木犀も咲き始め、あの香りが漂い始める。秋は好きだなあ。何となく寂しくはなるけど。寂しくなっても、色んな家族の思い出が心を支えてくれる。ペットの思い出もそう。（夫がいなかったからこそ！）楽しく、美しく残っている。当時は、小さな出来事のように思えた事が、後になって宝石よりも輝いて、心を温かくしてくれて、笑顔を作ってくれる。その積み重ねが幸せの塊になって胸に残る。長い間、夫に対しての怒りで疲れていたけど、今になれば、夫から出て行ってくれて良かったとつくづく思う。ご先祖様が私たちを守ってくれたのかもとまで思え

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