セピア色の恋
あっという間の、時は過ぎる 予定を、15分オーバー グズグズしたいけど、できないそんな気持ちは、雅治がシャワーを浴びて出てくるまでに、さっきまでの気配がないくらいにきちんと身支度を整えることで抑え込む 5分が15分になり、1時間になるでも、その瞬間のツケは、数時間後に「言い訳のしにくさ」という形で返ってくるから 「僕は別に、遅く帰っても全然問題ないんだけど?」 私が動かないことを知っているからこんなことを言って煽るし(苦笑) 遅く帰っても問題ない・・・あと10年したら、そうなるかもしれないけど あと10年したら、どうなってるんだろう 最後に包まれる腕、これもいつもどおり声もなく、音もなく見上げると、静かに最後の唇が下りてくる 愛には愛で感じ合おうよ硝子ケースに並ばないように そう、硝子ケースに綺麗に並ぶような既成のケーキみたいに見たことのある恋は要らない私らい造形の、私が恋を動かしてアグレッシブに求め、得て・・・ いいえ 今はもうそんな恋は要らない セピア色の恋でいい過去の足跡を踏むように、静かに同じ様に時が流れ 型の中に収ま
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