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「近くまで行く」

遠距離恋愛
逢いに行くため、じゃない試験を抱えてるホントはあんまり取るつもりじゃなかったのに「おめでとう。じゃ、次は○○だね」 と合格を報告したLINEには書いてあった。「そうだ・・・もう、そろそろ言っておこうか」「え!?ちょっと、え?ナニ」「いやいや、悪い話じゃないよ、そうじゃない」私の声。半オクターブ上がった小動物みたいな反応に、雅治は含み笑いを漏らした。だってね、「言っておこうか」の後ろには、病気のこととかあまり良くない話がくっついてくることが多い。会話のネタを振ってこない人が言うから、たった一言に色々と想像してしまう。「sanaの試験の、その日ね」「うん」「その試験会場の近くまで行く、仕事で」「・・・え?」どう解釈したらいいのか、ためらった「大学からの仕事、なんでしょ?」「勿論」「おひとりで?」「いや、何人かで行くことになる」ますます悩ましい「あの、ほかの先生方との別行動は難しいんじゃない?いきなり私が現れたら、いや私がそこに現れなくても雅治がひとりいなくなったりするなんて、それはえらいことになりませんか」「・・sanaも知ってる先生も何人か行く」「だったら!ますますダメじゃない皆さん一緒に動かれるんでしょう?」「びっくりするだろうね、sanaがいたら」「なっ・・じゃ、じゃあ、もうやっぱりダメじゃない」「うーん、どうかなあ。わからないけど」「わかるでしょ、ダメよそんなの!」実はもうすぐ

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