スポンサーリンク

しっかりしてる

遠距離恋愛
「ママ!大丈夫!?」 床に倒れこむ私に、娘の金切り声が響く  逢いに行く前夜このところ、気の張る時間が続いていた。答えの出ない闇のなかで、手探りで方法を探る。睡眠不足や体の疲れと共に、心因性だろうと容易に想像のつく胸痛は、刺すような痛みや肩の張り、左奥歯の疼きなど特有の症状を重ねてくる 限界が近い。ズルいのはわかっているけど、雅治の腕が欲しくなる。  「救急車呼ぶ?言うようにするから判断して。自分の身体のことなんだから、薬飲む?どうする?早く」 医療従事者の判断のほうが、素人の僕の判断より確実。その思考が、私の痛みに水を浴びせ追い打ちをかける  「パパ!そんな言い方無いでしょ」 娘がポカリスエットをストローのついたコップに移しながら叫び返す  「冷蔵庫にスプレーの薬があるから。取って」 ようやく言うと、私は胸を押さえ、再度絨毯を強く握る    「明日は仕事?」 「明日は研修」 「え、どっか行くの?・・・やめとけば?」  「・・・県外に出るって前から言ってたでしょ。行かない選択はないから。・・・15分もすれば痛みも落ち着く。大丈夫」  ここでこんな痛みくらい

リンク元

遠距離恋愛
スポンサーリンク
ainoをフォローする
スポンサーリンク
恋愛をテーマにした人気ブログまとめサイト 

コメント

タイトルとURLをコピーしました