他の音は要らない
テーブルに突っ伏すように小さく折れた私を、雅治は背後から抱え込んだまま、その左手をブラウスの下に滑り込ませる 汗ばんだ肌は、そうでなくても熱いのに触れられたところからさらに熱くなっていく 雅治は、私の、禍々しい渇望を見たがる 「いつもとの・・・ギャップにそそられるよ」 日頃の、私のお決まりの仮面を剥ぎたがるつんと生真面目に澄ました顔のすぐ裏にある、雅治にしか見せない「女の顔」を欲する 見せて 全部 sanaの裏も奥もここで、いつもの取りつくろいはいらない僕の 隣を歩いて、部屋に来て、やっと向かい合うささいな、それだけのことで、もう身体は準備を始めてる 雅治の右手は、そんな私の身体の変化に気づいていて。確認するように指先を差し入れて潤みを確認すると、流れるようなしぐさで唇を奪いにかかる 濡れはじめた私の、足の力が抜けぬように自分の足で支えて 私を、欲しがる私が欲しがるように 「・・・待って」 「うん?」 私は首を振った 「今日は、ホントに先に、身体を流すの」 「ふふふ・・・わかった」 身体が緩み、ふうっ、と息をつく とた
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