霧の向こうへ
結婚、を決めた誰かが隣りにいる状態で、先生には逢いにいけない必ず聞かれる「彼氏は?」に嘘をついてもきっと見抜かれる視線が怖くて嘘をついても、身体は嘘をつけない「sanaも大人になったね」その意味が、解るようになっていたパートナーの気配が私にすらわかるくらいリアルな状態では逢えないそう、こうやって逢えない、逢わない、を経て忘れよう 事務局長も、他の人もきれいに過去になった同じように忘れよう 卒業して、先生にいったい何回会った?結婚すれば、きっと霧の向こうの思い出になるパートナーは事務局長のように、私に似たタイプではなく 先生のように、静かでもない燃えるような恋心を10年以上持ち続けても届かない遠い人じゃないクリスマスに初めてデートし翌年のクリスマスにプロポーズ結婚式は、11月に決まったそんなこと何も漂わせない、職場に届けた年賀状にいつものように、先生からメールが届いた「あけましておめでとう。久しぶり、元気にしていますか」印刷文字みたいな先生の今なんてちっとも見えないその文面たったそんな一行に気持ちをかき乱される数回のやり取りは、いつも深く入れず上滑り逢えばそんなことなくなるのに文字は遠く逢いたい、もう一度だけ・・・いやもう、逢ってはいけないこの人を、裏切れない私を結婚相手にしようとするなんていう奇特な人をどうやって忘れよう、先生を抱えた気持ちを、時読みの、あるひとに話した&
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